移住者の声 曽田耕次さん

地域の暮らしは「不便を楽しめる」こと

簡単な経歴

名前 :曽田 耕次さん
年齢 :74歳(22年8月インタビュー)
転居元地:愛知県小牧市
Iターン、Uターン、孫ターンの別:Iターン
簡単な経歴:
大工や庭師として長年従事してきた。リタイヤ後,車一台で釣りや山歩きを楽しみながら旅をしている中で,尾鷲・古江の町を気に入り昨年12月に移住を開始

移住者インタビュー1

【生活面】

Q:尾鷲に移住したきっかけは?

自然豊かな地方でゆっくり過ごしたかったためです。

Q:移住して良かったことや苦労したことは?

市街地のスーパーに行くなら、車を持っていないので一日に数本しかないバスに乗って出かけないといけないのは大変です。

古江に小さな売店があるので、最近はそこでいつも買うようになりました。何回か通っていると顔見知りになって、最近では少しおまけしてもらう日もあって、コミュニケーションが取れてとっても楽しいです。

地域の売店は少し割高かなぁと最初は思っていましたが、今ではそれ以上のものがあるなと、必ずここで買うようにして御贔屓にさせてもらってます。都会のスーパーだったらこんな風に話しないもんね、地域の人とこうやって関わっていけるのは嬉しいです。

Q:尾鷲での生活はどうですか?

どこへ行っても自分の行動が知られていているので、初めは驚きました。

「あんた、昨日どこどこにおったね」なんてもう日常茶飯事ですよ(笑)

情報網がとにかく凄いです(笑)

あとは、地域の皆さんはほとんど親戚関係なので、疎外感まではいかないけれど、自分が〝外から来た人〟として見られているんだなぁと感じる事はあります。でも、皆さんとても親切です。人生捨てたものじゃないなと思う。例えば、古江に来てから冷蔵庫やテレビなど家電製品はもらいものばかり。自転車もあったらいいなぁ…なんて話していたら、翌日にはどこからか工面してわざわざ自転車を持ってきてくださった事があったりと、困った事を相談したらいつも助けてもらっています。

その分、長年大工仕事をしてきたのでご近所の網戸を直してあげるなど、自分のできる事でお返しするようにしています。

尾鷲の魅力

Q:尾鷲の魅力って何ですか

それは勿論、自然が豊かな所です。

熊野古道も近いですし、空気がとても澄みわたっていて、静まりかえった緑の中で淡々と一人歩いていたら、何ともいえない、何だか自分が浄化されるような気持ちになるんです。

不思議なんですけど、山道にゴミが落ちていたらゴミ拾いをして帰ろうって、自然に思うようになりました。移住してからの山歩きは、ゴミ袋を持って歩くようになりましたね。

それから生活面で感じたのは…水が驚くほど美味しい。安いお米でも古江の水でご飯を炊くととっても美味しくて、感激しました。

一度ちょっといたずら心で、友達に水道水を冷蔵庫できんきんに冷やしたものを〝高級な水やで〟て出したら、〝ほんまやー〟って感激してて。

すぐ種明かしはしましたけど(笑)そんな感激するような水が蛇口をひねって出てくるなんて、ありがたいです。

移住者インタビュー1

先輩移住者としてのアドバイスは?

Q:先輩移住者としてのアドバイスは?尾鷲市に移住を考えている人に

何より健康でいる事が一番です。

都会と違って病院がすぐ側にあるわけではないので、病気がちで病院通いが必要だとまずここには住めません。

逆に、健康であれば後は何とかなりますから(笑)

移住者インタビュー1

※移住者さん同士で交流ができて、毎日が更に張りが出て楽しくなったそうです

インタビューを通して ~編集後記~

インタビュー中、終始笑顔でお答えいただいた曽田さん。

地域の方と思いやりで繋がっていて、都会では味わえない豊かな暮らし方をされているとお話の節々で感じました。

そして、多少の不便や困難もポジティブな考えに転換して楽しまれてきたからこそ、

〝何事もとらえかた次第で、人生の豊かさは変わる〟

こんな素敵な言葉が自然にさらっと出てくるのかと思います。

地域の暮らしは「不便を楽しめる」こと。そういう考え方ができる方が地方生活に向いているのだと、地方で心豊かに暮らせるコツを教えて頂けました。

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